「職務経歴書って何を書けばいいの?」「履歴書との違いが分からない…」
転職活動を始めたとき、多くの臨床検査技師の方がこの悩みにぶつかります。
履歴書は書けても、職務経歴書となると何をどう書けばいいのか迷ってしまいますよね。
実は、職務経歴書の書き方次第で書類選考の通過率は大きく変わります。
採用担当者が「この人に会ってみたい」と思うポイントを押さえれば、面接のチャンスはぐっと増えるんです。
この記事では、採用側の視点も踏まえながら、職務経歴書の書き方をポイントとともに詳しく解説します。
さらに、実際に書類選考を通過した職務経歴書の実例も掲載していますので、ぜひ参考にしてください。
職務経歴書には何を書くべき?基本の考え方
履歴書とは役割が違う
まず押さえておきたいのは、職務経歴書と履歴書は目的が違うということです。
履歴書:「いつ、どこで働いていたか」という事実を時系列で示すもの。
職務経歴書:「どんな仕事をして、何ができるのか」を具体的に伝えるもの。
つまり、あなたのスキルや経験の中身を深掘りして説明する書類なんですね。
採用担当は「あなたを採用する理由」を探している
採用担当者が職務経歴書を見るとき、頭の中にあるのはこんな疑問です。

この人を採用したら、うちの施設でどう活躍してくれるだろうか?
臨床検査技師の場合、検査技術はもちろん大切ですが、それだけでは判断できません。
どんな環境で、どんな検査を、どれくらいの規模でやってきたのか。
そして、どんな工夫や姿勢で業務に取り組んできたのか。
そういった具体的な情報があって初めて、「この人なら安心して任せられそうだ」と思ってもらえるのです。
実際に私も採用する側として、重視していたのは履歴書よりも職務経歴書でした。
結論:仕事内容+実績+強みの3点セット



職務経歴書で伝えるべきことは、シンプルにまとめるとこの3つ!
- 仕事内容:どんな検査業務を担当していたか
- 実績:どんな成果や経験があるか(数字や具体例で示す)
- 強み:その経験から何が得意で、どう活かせるか
この3点セットを意識するだけで、採用担当者に伝わる職務経歴書になりますよ。
臨床検査技師の職務経歴書で必ず書くべき5つの内容
では、具体的にどんな内容を書けばいいのか。
臨床検査技師として押さえておきたいポイントを5つ紹介します。
① 担当していた検査業務の種類
まず基本となるのが、どの分野の検査を担当していたかです。
- 生化学検査
- 血液検査
- 一般検査(尿・便など)
- 免疫検査
- 輸血検査
- 微生物検査
- 病理検査
- 生理機能検査(心電図、エコー、肺機能など)
すべての分野をローテーションで経験していた場合はその旨を、特定の分野を専門的に担当していた場合はその分野を明記しましょう。採用側は「この人がどの分野に強いのか」をまず知りたいのです。
② 病院規模・検査件数などの環境情報
意外と見落としがちですが、働いていた施設の規模や検査件数も重要な情報です。
- 医療機関名や病床数(例:〇〇病院、300床の急性期病院)
- 1日の検査件数(例:生化学検査100件/日)
- 夜勤や当直の有無
こうした情報があることで、採用担当者は「この人はどれくらいの忙しさの中で働いていたのか」「どんなスピード感に慣れているのか」がイメージできます。大規模病院から小規模クリニックへ、あるいはその逆の転職でも、環境の違いを理解した上で評価してもらえるのです。
③ 業務に対する工夫・改善したこと
ここが、職務経歴書の中で最も差がつくポイントです。
ただ業務をこなしていただけでなく、「こんな工夫をした」「こんな改善に取り組んだ」というエピソードがあると、採用担当者の目に留まりやすくなります。
例えば:
- 検体の取り違え防止のため、チェックリストを作成し運用した
- 新人教育マニュアルを整備し、教育期間を2週間短縮できた
- 在庫管理の方法を見直し、試薬の廃棄ロスを月10%削減した
- 他部署との連携ミスを減らすため、定期的なカンファレンスを提案・実施した
大きな成果でなくても構いません。
「自分で考えて行動できる人」という印象を与えることが大切なのです。
④ コミュニケーション・チームワークの経験
臨床検査技師の業務では看護師や医師、他の検査技師との連携が欠かせません。
- 院内の委員会やチームに参加していた経験
- 後輩の指導やOJTを担当した経験
- 他部署と協力してプロジェクトを進めた経験
こうしたコミュニケーションやチームワークのエピソードがあると、「周囲と協力しながら働ける人」という安心感を与えられます。
⑤ これからのキャリアで活かしたいこと(志向性)
最後に、今後どんな方向性で働きたいかを簡潔に書きましょう。
「生理機能検査のスキルをさらに深めたい」
「チーム医療により貢献したい」
「検査室の業務改善にも関わりたい」
など、前向きな姿勢を示すことで、応募先との相性も判断しやすくなります。
ここで大切なのは、応募先の施設が求めている人材像とずれていないかを意識することです。
たとえば、専門性を極めたいのに、ジェネラリストを求めている施設に応募しても、お互いにミスマッチになってしまいます。
【実例公開】書類選考を通過した職務経歴書の全文を見てみよう
ここまで職務経歴書に書くべき内容を説明してきましたが、「実際にはどんな形になるの?」と思う方も多いはず。
そこで、実際に書類選考を通過した職務経歴書を公開します。
26年の経験を持つ臨床検査技師の方の実例です。
※本記事に掲載している職務経歴書は、実際の内容をもとに、一部表現を調整したサンプルです。
病院応募の場合【経験26年・主任経験あり】


この職務経歴書の優れている3つのポイント
この実例から学べるポイントを解説します。
① 件数が具体的で業務量がイメージしやすい
「採血件数:30~200/日」「腹部超音波:5~25/日」のように、業務量が数字で示されています。
これにより、採用担当者は「この人がどれくらいの業務量をこなせるのか」を具体的にイメージできます。
繁忙期と通常期で幅を持たせて書いているのも、現実的で好印象です。
② 経験の幅広さとキャリアの変遷が一目で分かる
健診クリニック→病院→健診クリニックという流れが明確です。
特に「〇〇年7月より主任職(マネジメント業務)」と書かれていることで、マネジメント経験があることが一目で分かります。
また、検体検査から超音波検査まで幅広く経験していることも伝わります。
③ 自己PRの構成が秀逸
自己PRは4つの段落で構成されています:
- 第1段落:キャリアの概要と強み
- 第2段落:専門性(超音波検査の多領域経験)
- 第3段落:マネジメント・チーム医療への貢献
- 第4段落:今後の貢献意欲
「できること」だけでなく「どう貢献したいか」まで書かれているため、採用担当者は入職後の活躍をイメージしやすくなっています。
健診施設応募の場合【自己PR文の書き分け例】
同じ経験を持つ方でも、応募先が健診施設の場合は自己PRの内容を調整するとより効果的です。
■自己PR
専門学校卒業後、健診施設や急性期病院にて26年にわたり業務に従事してまいりました。
予防医療から急性期医療まで幅広い現場を経験してきたことが私の強みです。
特に超音波検査を中心に担当し、腹部・乳腺・甲状腺・頸動脈など多領域にわたる多くの症例を経験しております。健診現場では1日30件以上の腹部エコーや乳腺エコーを担当し、効率性と精度の両立を心がけてきました。
また、受診者の方への配慮を大切にし、リラックスして検査を受けていただけるよう声かけや説明を工夫しております。所見が見つかった際は、医師への報告や結果説明のサポートにも積極的に関わってまいりました。
これまでの経験を活かし、貴施設の予防医療の質向上に貢献したいと考えております。
・病院版:「急性期医療」「主任職としてのマネジメント」「チーム医療」を強調
・健診版:「効率性」「受診者への配慮」「予防医療」を強調
このように、応募先の施設が求めている人材像に合わせて、同じ経験でも伝え方を調整することが大切です。
自己PRが苦手な方はコチラの記事へ
→自己PRが苦手な臨床検査技師さんへ|書けない理由と5ステップ実践ガイド
書類通過率が上がる”見せ方”のコツ
内容が良くても、伝え方次第で印象は大きく変わります。
ここでは、書類通過率を上げるための具体的なテクニックをお伝えします。
数字や頻度を入れる(例:1日◯件)
職務経歴書で最も説得力を持つのが「数字」です。
- 生化学検査:約120件/日
- 心電図検査:月80件程度
- 腹部エコー:週15件担当
- 当直:月4回(平日2回、休日2回)
数字があるだけで、業務のボリューム感が具体的に伝わります。
正確な数字が分からなければ、「約」「およそ」を使って概数を示すだけでも印象が変わります。
汎用性の高いスキルをアピール
特定の施設や機器に依存しないスキルは、どの職場でも評価されます。
- 正確性・丁寧さ
- スピードと精度のバランス
- 緊急検査への対応力
- ダブルチェックの徹底
- 異常値への気づきと報告
こうした基本的なスキルこそ、実は採用側が最も重視しているポイントです。
専門的な技術ばかりをアピールするのではなく、「どんな環境でも通用する強み」も忘れずに書きましょう。
「できること」ではなく「求められていることを書く」
これは少し上級テクニックですが、応募先の求人票をよく読んで、相手が求めているスキルや経験を重点的に書くことが重要です。
たとえば、エコー経験者を募集している施設なら、エコーの経験を手厚く書く。
チーム医療を重視している施設なら、他職種との連携エピソードを充実させる。
すべての経験を均等に書くのではなく、「この施設が欲しいと思っている人材はこういう人だろう」と想像しながら、メリハリをつけて書くのがコツです。
若手・未経験でも書けるコツ
「まだ経験が浅いから書けることがない…」と思っている方も安心してください。
若手の場合は、次のような視点で書けばOKです。
- 学んだこと:「先輩の指導のもと、◯◯検査の基礎を習得しました」
- 取り組んでいること:検体の取り違え防止など「ミスを減らすためにしていること」
- 成長した実感:「入職時は1件に20分かかっていた検査が、現在は10分で正確にできるようになりました」
- 前向きな姿勢:「わからないことはすぐに質問し、メモを取って復習するよう心がけています」
採用側は、若手に完璧なスキルを求めているわけではありません。
「どのような姿勢で仕事に向き合っているか」を知りたいのです。
また、「まだ〇年目ですが」「経験が浅いですが」と弱みから書くより、「現在○○を担当し、△△に力を入れている」とポジティブに始めましょう。
採用する側は「素直さ」「学ぶ姿勢」「成長の伸びしろ」を見ています。
逆にやってはいけないNG例
良い書き方を知ったら、次は「やってはいけないこと」も押さえておきましょう。
ただの業務羅列
「生化学検査を担当」「血液検査を担当」「心電図検査を担当」…というように、業務をただ並べるだけでは、あなたの強みが伝わりません。
それぞれの業務で「どんな工夫をしたか」「どんなことを学んだか」を一言でもいいので添えることで、ぐっと印象が変わります。
長く働いたことだけをアピール
「◯年間勤務しました」という勤続年数だけをアピールしても、採用側には響きません。
大切なのは「その年数でどんな経験を積み、何ができるようになったか」です。
長さではなく、中身で勝負しましょう。
専門用語を多用して伝わらない文章
臨床検査技師同士なら通じる専門用語も、採用担当者が必ずしも技師とは限りません。
特に人事担当者が最初に目を通す場合、専門用語だらけの文章は読みづらく感じられます。
もちろん、検査の名称や機器名など必要な専門用語は使うべきですが、文章全体が専門用語だらけにならないよう注意しましょう。
自己PRが抽象的すぎる
「コミュニケーション能力があります」「チームワークを大切にしています」といった抽象的な表現だけでは、説得力がありません。
必ず具体的なエピソードとセットで書きましょう。「◯◯という場面で、△△のように行動した結果、□□という成果につながりました」という形にするのがベストです。
まとめ|迷ったらプロに添削してもらうのも選択肢
ここまで、臨床検査技師の職務経歴書の書き方について詳しくお伝えしてきました。
最後にもう一度ポイントをまとめます。
- 職務経歴書は「仕事内容+実績+強み」の3点セットを意識する
- 検査業務の種類、環境情報を具体的に書く
- 工夫や改善、コミュニケーションのエピソードで差をつける
- 数字を入れて、汎用性の高いスキルをアピールする
- 応募先が求めていることを意識して書く
とはいえ、「自分の経験をどう言葉にすればいいか分からない」「これで本当に伝わるのか不安」という方も多いはずです。
そんなときは、転職のプロに職務経歴書を添削してもらうのも一つの方法です。
医療専門の転職エージェントでは、臨床検査技師の転職事情に詳しいキャリアアドバイザーが、あなたの経験を整理しながら職務経歴書の作成をサポートしてくれます。
客観的な視点でアドバイスをもらうことで、自分では気づかなかった強みが見つかることもありますし、書類通過率も格段に上がります。一人で悩まず、使えるサービスはどんどん活用していきましょう。
あなたの転職活動がうまくいくことを、心から応援しています。
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